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砂のクロニクル - 船戸与一
砂のクロニクル〈上〉  砂のクロニクル〈下〉


Epigonens読書企画
山本周五郎賞受賞作品を読もう!!

第5回受賞作品である今回は『砂のクロニクル(上・下)』です。
船戸与一 著,平成4年度受賞作品。


これまたハードボイルドであった。
イスラム革命中のイランあたりが舞台。
日本人ゲリラ,日本人武器商人,イランの革命防衛隊小隊主任,クルド人ゲリラ。
この4人が主に主人公としてそれぞれの視点が章ごとに入り混じってストーリーが進む感じ。
各々の運命的な出会いや別れやすれ違いが巧みに交錯する。
当時の時代背景は地理関係とかの知識が全くの皆無(ブロントさん風)だったり,中東っぽい人名や地名が聞き慣れないため最初は読み進めるのに手間取った。

んで
これね
よかったですえぇハイ

上下巻合わせて1000ページちょっとの長編で文庫本でありながらかなり重たいわかさ張るわでフガーって感じではあったのだけど,一気に読んぢゃったな。

最後はまぁ内容的に仕方ないんだけど切ないつーか儚いつーかね。

最初に出てきた日本人ゲリラの通称ハジ
この人が最後まで活躍していくのかと思いきや序盤であっさりリタイアしてその後は目立った活躍無し。
ちょっと腰砕け感が漂ったのだけど実はそれがすげー重要だったりして後々までしっかり関わってくる。

やっぱテンポが非常に良い。
無駄な文章や退屈な部分が少なく長編でありながら読者を飽きさせず,最後まで高い興奮状態を維持させられる内容になっていると思う。

丁度読んでる前後くらいの時期にイラクの元大統領であるフセインさんが処刑されまして,その罪状が確か88年のクルド人に対する毒ガス大量殺戮だったような気がしてまぁ実際は違うんだけどその辺とかもちょっと描かれていて
はーなるほどねーある意味タイムリーかもなー
とか思ったり読み終えた後に遊んだ『メタルギアソリッド ポータブル オプス』AK-47っていう自動小銃が出てくるんだけど
本書のメインストーリーのひとつで日本人武器商人が運ぶ自動小銃がまさにソレだったりして
ゲーム中には他にもっとステキ的な武器が出てくるんだけど
あえてAK-47だけでプレイしてみたりした。

つーわけで
本書はあくまで小説であり物語であるわけで
政治色はあまり強くないです。
多少は政治的背景も描かれていますがホントかどうかはわからんです。
自分も知識ないので良く解りません。
でも
なんつーか
今までほとんど目を向けてなかった方面に興味を持てたこと,本書を読んだのがきっかけで多少なりとも調べたりしたことはとても重要であると感じます。
先入観や少ない情報などで勝手に思い込んでいた中東事情などがある意味では覆されたりして
ひっじょーに勉強になりました。
極端に言えば

 イラクってフセインってイランやクウェートに侵攻した悪者ぢゃね??

とか
すげぇいい加減な認識だったりしたわけだけど
かなり間違ってますな。
大体,ニュースなんかで『○○が逮捕!!』なんてやってたりすると
あーなんか悪もんが逮捕されたんだなーめでたしめでたし良かった良かった。
とか単純に思っちゃうわけだ。
でも実際のところどうなんだろう??
何十万人もの命を一瞬で奪い去った核爆弾や細菌兵器…ってこれはMr.Childrenだ。

うん
そそ
大部分は逮捕されたのは悪もんなんだと思うつーかそーでないと困るわけだ。
しかし
反政府だのゲリラだのって言う場合とかだと一概に悪者とは言えんことも多いのでは。
つーか
そもそも正義や悪って言うのは相対的なもので誰かにとっての正義は同時に誰かにとっての悪だったりするよね。
逆もまた然りで。
まぁ当たり前なんだけどさ。
どうすりゃいいんだろうねその辺は。
簡単に善悪の判断ってしちゃいけないんだなーとか思った。
みんなそれぞれに正義を持ってるんだよね。


そんなわけでね
小説は面白かったし,得るものもしっかりあってほんと良かったですこれは。

もっとも
何か知的なものを得るというか為になるから的な理由で読書をしているわけではなく
あくまでもエンターテイメントとしての読書を楽しんでるんだけど
やっぱなんつーか
新たな発見や知識の取込みとかプラスα的なものがあるのは良いもんだよね。


つーことで
本作
長いですがオススメでっす!!



砂のクロニクル〈上〉
船戸 与一
新潮社
売り上げランキング: 99586
おすすめ度の平均: 4.5
5 これぞ冒険小説の醍醐味
3 おもしろいが......
5 脱帽する


砂のクロニクル〈下〉
船戸 与一
新潮社
売り上げランキング: 99537
おすすめ度の平均: 5.0
5 さすがに凄い

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船戸与一について

船戸与一船戸 与一(ふなど よいち、本名:原田建司、1944年 - )は、冒険小説家。山口県下関市に生まれる。早稲田大学法学部卒業。在学中は探検部(第三期生)に所属(先輩には西木正明らがいる)。小学館などの出版社勤務を経てフリーになり、執筆活動を始める。1979年『 ミステリー館へようこそ【2007/02/08 00:19】
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